2026年世界フィットネス・トレンド予測
ACSM(アメリカスポーツ医学会)が毎年発表する「世界フィットネス・トレンド」は、世界中の指導者・経営者が注目する重要な指標です。2026年の業界変化と未来の予測について言及しています。
トレンド総論
2026年のトレンドは、単なる運動メニューの人気にとどまらず、
・データ・テクノロジーの活用
・人生100年時代の健康づくり
・運動と全体的な健康の融合
が大きなテーマとして浮かび上がっています。
トレンド予測トップ5
第1位 ウェアラブルテクノロジー
スマートウォッチやフィットネストラッカーといった ウェアラブルデバイス は、健康データの取得・活用の中心です。心拍・睡眠・回復指標など多様な生体データを通じ、個々のコンディションに応じたトレーニング設計が可能になります。データの取得から活用へ進化している点が今年の特徴です。
第2位 高齢者向けフィットネス(アクティブエイジング)
高齢化社会を背景に、機能的な動作維持、転倒予防、筋力保持といった アクティブエイジング に対応するプログラムが注目されています。単なるシニア向けという枠を越え、QOL(生活の質)向上を目指す運動が重要視されています。

第3位 体重管理における運動の役割
これまでの減量中心のトレンドから、体重の維持・筋肉量の確保・リバウンド防止まで含めた 体重管理全般 への関心が高まっています。運動は長期的な体組成改善に不可欠であり、健康的な体重管理戦略の中心として位置づけられています。
第4位 モバイルエクササイズアプリ
スマートフォンアプリは、オンデマンドトレーニングや進捗管理、通知機能などを通じて 継続支援ツールとして定着 しています。利用者の生活スタイルに合わせた柔軟なトレーニング提供は、継続率向上に寄与します。
第5位 バランス・フロー・体幹強化
ヨガ、ピラティス、体幹トレーニングなど、バランスと機能的動作の改善 に焦点を当てたプログラムが支持を広げています。これは生活動作の質向上や転倒予防だけでなく、幅広い年齢層のニーズに応えるコンセプトとして評価されています。
重要な動きとポイント
テクノロジーによる専門性の深化
データの取得だけでなく、信頼性のある情報を活用してトレーニング設計や回復戦略に活かすことが、専門家の価値を高める鍵になっています。単なる機器導入ではなく、データ活用能力がプロの力量を左右 します。
健康寿命の延伸に向けたプログラム設計
年齢を重ねても自立した生活を送るために、機能的で安全な運動設計 が求められています。高齢者層はフィットネス市場でも高い忠誠度を示す傾向があり、継続的な関与が期待されています。
運動と全体的健康の統合
メンタルヘルス、生活習慣病の予防・管理、慢性疾患対応など、運動が 身体全体の健康の一部として評価される潮流 が強まっています。単独のエクササイズではなく、総合的な健康支援ツールとしての価値が高まっています。
まとめ
ACSMが示す2026年のフィットネストレンドは、運動を流行ではなく、健康を支える仕組みとして捉える流れが世界的に加速している事実を示しています。
一方で日本のフィットネス業界を見ると、いまだに若年層向けのボディメイク、短期的な減量成果、流行プログラムの導入に価値が偏りがちな側面も否定できません。
しかし、日本は超高齢社会にあり、健康寿命の延伸や生活の質の維持において、フィットネスの役割は今後さらに重要になります。これから求められるのは、誰の、どんな人生を支える運動なのかを説明できる専門性です。
世界の潮流を踏まえながら、日本の現場に適した形でフィットネスの価値を再定義していくことが、業界全体の次の成長につながるでしょう。

