ダイエット2:20代~30代女性のダイエット意識調査レポート

美容や健康への関心が高まる中、20代~30代の女性にとって、ダイエットは身近なテーマとなっています。本調査では、同世代の女性1,000名を対象に、ダイエットに対する意識と実際の行動を分析しました。「必要性の認識」「理想とする体型」「実践している方法」「効果の実感度」、そして「実施に至らない理由」など、さまざまな側面から現状を捉えています。若年層のニーズや行動傾向を把握するうえでの基礎資料として、ぜひご活用ください。

ダイエットの必要性を感じる女性は50%以上

調査によると、50.8%の女性が「ダイエットをする必要がある」と回答しました。この数字は、若い女性の間でボディイメージへの関心が依然として高いことを示しています。

主な理由として挙げられたのは以下の通りです。

  •  お腹周りの脂肪が気になる
  •  スタイルの悪化
  •  産後の体重が戻らない

これらの理由から、外見に対する意識だけでなく、日常生活における快適さや健康面への影響も考慮されていることがうかがえます。カウンセリング時には、体型や体重といった数値だけでなく、服の着心地や疲れやすさといった日常の変化にも目を向けると、より丁寧な対応につながります。

理想の体型は「標準」と「スリム」が拮抗

「理想とする体型」に関しては、標準体型(37.5%)とスリム(36.3%)がほぼ同率で最多の回答を得ました。

この結果は、健康的で持続可能な体型を志向する意識と、メディアやファッション業界が発信するスリムな体型への憧れが共存していることを表しています。指導にあたっては、数値目標の達成にとらわれるのではなく、生活の質や本人の価値観を踏まえ、「どのような状態を目指すのか」を共有する姿勢が大切です。

ダイエット経験者は約6割、現在進行形は3割弱

調査対象者のうち、約6割がダイエット経験者であり、さらに26.3%が現在も取り組んでいると回答しました。また、今後ダイエットを検討している人も約4割にのぼり、多くの若年女性にとって、ダイエットが継続的な関心事となっていることが明らかになりました。これを受け、トレーニングプログラムやサービスにおいては、継続的なモニタリングや、再開しやすい仕組みづくりが求められます。

人気のダイエット方法

ダイエット経験者が選択した方法のトップ3は以下の通りです。

  •  食事制限(65.8%)
    カロリー制限、糖質制限、ファスティングなど、さまざまな食事管理が行われており、短期間で効果が実感しやすい点から、多くの女性に取り入れられています。
  •  運動(ヨガ・ピラティスを含む)(62.6%)
    身体の引き締めと同時に、心身のリフレッシュ効果も期待できるため、特に30代以上の女性から支持を集めています。
  •  筋トレ(46.7%)
    筋肉量を増やすことで基礎代謝を高められるため、効率的なダイエット手法として注目されています。

30代以降では、心身のリセットや代謝の改善を重視する傾向が強まっています。現場では、こうした背景を踏まえ、食事と運動を組み合わせた総合的なプランを提案することが信頼構築につながります。必要に応じて、栄養士や医療関係者などとの連携も視野に入れるとよいでしょう。

ダイエット効果の実感度

ダイエット経験者のうち、72.9%が効果を実感したと回答しています。一方で、約3割の人が「効果を感じられなかった」としています。

その理由としては、以下のような点が挙げられました。

  •  方法が自分に合っていなかった
  •  継続が難しかった
  •  効果が現れる前に挫折した

こうした課題に対応するには、個々の体質やライフスタイルに合ったプランの提案が不可欠です。加えて、小さな変化を見える形で記録する仕組みや、継続を後押しする声かけによって、モチベーションを維持しやすい環境を整えていくことが求められます。

ダイエットをしない理由

ダイエット未経験者にその理由を尋ねたところ、以下の回答が多く見られました。

  •  必要性がなかった(46.3%)
    健康や体型に対して満足しており、ダイエットの必要を感じていないケースが一定数存在します。
  •  意思がなかった(20.7%)
    モチベーションの欠如が要因であることがわかります。
  •  知識がなかった(19.0%)
    方法がわからず、一歩を踏み出せない人も見受けられました。

こうした層に対しては、無理に促すよりも、「知っておくと安心できる情報」や「気軽に始められる環境」の提供が効果的です。SNSやイベントなどを通じた情報発信が、きっかけづくりの一助となる可能性があります。

今後の展望

今回の調査を通じて、20代~30代女性のダイエットに対する意識が非常に高く、実際に行動を起こしている方が多いことが明らかになりました。一方で、効果を実感できない、あるいは知識が足りないと感じている人も少なからず存在しています。今後は以下のような取り組みが、現場での課題として挙げられるでしょう。

  •  効果的で持続可能なダイエット方法の普及
  •  個々のニーズに応じたパーソナライズされたアプローチの推進
  •  健康・栄養に関する正しい知識の教育

また、「標準」と「スリム」が理想体型として拮抗している現状からは、健康的な体型の維持と美容的な目標とのバランスを取ることの重要性も改めて示されました。
今後、フィットネス業界においては、一人ひとりのライフスタイルや体質に合わせたサービスの提供を通じて、多くの女性が無理なく健康的な目標を達成できる環境を整えていくことが期待されます。

取得が推奨されるNESTA資格

ダイエットや美容に関する専門的な知識を体系的に学び、現場での提案力を高めたいトレーナーには、以下のNESTA資格が推奨されます。

  •  ダイエット&ビューティースペシャリスト(DBS)
    美容と健康を両立させるための指導法や、女性特有のニーズに対応したアプローチを学べます。美容志向の高いクライアントを担当する方に適しています。
  •  フィットネスニュートリションスペシャリスト(FNS)
    栄養の基礎知識から、実践的な食事指導までを体系的に学べる資格です。ダイエット支援において食事面のアドバイス力を強化したい方に適しています。

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