正しく眠れてますか?                 From PERSONAL TRAINER MAGAZINE

睡眠は、完全に「自然なプロセス」であり、私たちが毎日行うように設計されています。だから私たちは自然と、睡眠をとても大切にしているはずです。しかし、米国疾病予防管理センター(CDC)によると、約7,000万人のアメリカ人が慢性的な睡眠障害に苦しんでおり、成人の1/3以上が推奨される睡眠時間をとっていないことがわかっています。あなたは、適切な睡眠が取れているでしょうか?睡眠について、理解できているのでしょうか?

なぜ睡眠が重要なのか?

アメリカのある大学の医学部で神経学・睡眠医学の教鞭をとる博士によれば、「良い睡眠によりもたらされる健康は、食事や運動と同様に、健康的なライフスタイルに必要な要素の一部であると考えるべき」と言います。この3つが一体となって、健康全般をサポートしているのです。睡眠不足の人の多くは、不健康な食べ物を選んでいたり、お腹が空いていたり、疲れていたりして、運動する気にすらならなかったりします。睡眠が乱れれば、それ以外のことにも影響してしまうと言うことがよく理解できるでしょう。

睡眠時の最適室温は?

室度は寒すぎない、暑すぎないように注意しましょう。入眠時は、身体内部の温度が効率的に下がることによって眠気が促されますが、寝室の温度が低すぎると手足の血管は収縮して皮膚から放熱せず、体温は高くなります。寝室の温度や湿度が高すぎても、汗をかいて体温調節がうまくいかなくなり、放熱できずに身体内部の温度は高くなります。室度が低すぎても高すぎても、効率的に身体内部の温度は下がっていかず、寝つきが悪くなり、中途覚醒が増えて質の良い睡眠が得られなくなるのです。

寝る前にぴったりなおやつは?

カフェインは眠気を覚ますことで知られていますが、反対に糖分は眠気を誘う要素の1つと言われています。寝つきをよくするためにアルコールを摂取する人もいますが、アルコールは睡眠を浅くする原因になることがありますので、量に注意すべきでしょう。また胸焼けしやすい人はスパイシーな食べ物は避けましょう。眠っている間は消化が緩やかになるため、消化不良を起こし、夜中に目が覚めてしまうためです。眠る前には、フルーツやクラッカーに少量のタンパク質を加えたような軽いスナックなら、食べても良いでしょう。大切なことは、アクティブな日中と睡眠時間の間に緩衝の時間を持つようにすることです。また眠る前のルーティンとして、温かいミルクを飲んでリラックスすると、精神的に眠りにつきやすくなることが期待できます。

メラトニンとは?

睡眠・覚醒に深く関連するホルモンの一つです。朝の光を浴びて抑制されたメラトニンが、約15時間後に上昇し眠気を誘います。自然に睡眠プロセスを開始させ、眠気を感じさせているということです。メラトニンはサプリメントとして摂取することも可能です。国によっては、処方箋がなければ手に入りませんが、アメリカではそれほど厳密に規制されておらず、日本では医薬品としてのみ承認されていますが使用には注意が必要です。まず医師に確認し、用量をなどについてじっくり相談することを勧めます。
また、5歳以上の子供にも使用できますが、あくまでも小児科医の指示のもとで使用するようにしましょう。

何のために夢を見るのか?

私たちが夢を見る理由については多くの理論がありますが、専門家でも、その正確な理由を知りません。分かっていることは、夢は主に睡眠の急速眼球運動(レム睡眠)中に起こるということです。レム睡眠は夜間に定期的に起こる浅めの睡眠で、通常最初に眠りに落ちてから60~70分後に始まります。またある研究によると、レム睡眠が不足すると、不安やイライラ、衝動的な感情が起きやすくなり、注意力、警戒力、物事を覚える力、情報処理能力が低下する可能性があるようです。十分なレム睡眠を確保する唯一の方法は、ストレスの少ない睡眠をしっかりと取ることです。

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