トレーナーの責任-危険の回避-

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指導者が法的責任を問われる場合、不法行為責任が成立するには、事故に対して故意または過失であることが必要です。

故意と過失

「故意」とは、わざと、意図的にという意味です。
ほとんどの指導者は、故意に事故を起こすようなことはしないはずです。
一方で「過失」とは、事故を予見・回避できるようなことなのに、予見・回避できなかったという「注意義務を怠った」という捉え方になります。

危険を回避するために

事故を回避するために行ういくつかのアイデアをご紹介します。

1)参加者への説明
施設・用具の使い方を決められた方法以外で行うことは、事故発生の確立を高めるばかりか、事故の程度も重症化する可能性があることを事前に説明しておきましょう。
例えばトレッドミルを利用する場合は、ランニングシューズを履いて行わなければならないこと、サンダル等のすぐ脱げてしまうようなシューズでの利用はバランスを崩して転倒の原因になることなどを説明する事が大切です。


2)ポップの掲示
対象に合わせて、わかりやすく、目につくような場所に注意事項を掲示しておくことも配慮の一つです。
例えば日本の建物では、出入口の高さを日本人に合わせ、外国人のような高い身長に適合していない場合があります。
その場合「head-on warning(頭上注意)」という掲示をしておくことで怪我の防止につながる可能性があります。

3)声がけ
「入会時に説明したから」「掲示をしているから」といって危険を回避できるとは限りません。
指導者は常に声がけし、「注意してくださいね」と注意喚起しておくことが大切です。

いろいろなアイデアをもって、危険を予見して、回避することに努めましょう。